バリカン
- 2018.07.06 Friday
- 22:14
「GREASE UP MAGAZINE VOL5」の中でクールスのジェームス藤木さんが言っています。「着るモンと食いモンと音楽、全部にこだわらなきゃ遊び人じゃないよ」。
そーか、全部にこだわらなけりゃイカンな。
誰も認めてくれないけれども私は着るモンにはこだわっています。かなりこだわっています。誰も認めてくれないけれど。食いモンにもこだわっています。誰も知らないだろうけど。音楽、これにもこだわっています、かなりこだわっています。妻は認めてくれないけれど(「何なのこの変な唄は」、「一体いくらしたのこのCDは」、「何処でこんな変な唄を見つけてきたの、まったくもう」とか言うのです。「馬の耳に念仏」です)。
まぁ遊び人じゃないけれど私もイイ歳になって来たしな、こだわるか、ここいらあたりで。で、買いました、こだわりの一品を。
ウォール社のバリカン
今までいくつものバリカンを購入してきたけれども、どれも悪くはなかったけれども、こだわるならばやはりウォール社のバリカンだろう。「バーバー」だろう、ロケンロールだろう。
カッコいい
「Balding Clipper」ですよ。「床屋」さんが使うやつですよ。「理容師さん」ですよ、「美容師さん」ではないですよ。五つ星ですよ。まったくもう。
刃先もカッコいい
裏面もイイ MADE IN USA
長野県は、松本市は60Hzですな。群馬じゃ使えないんですな。しかしカッコいい。その融通のきかないところがイイ。
時代は何でもダウンサイジング、静寂化です。電化製品は特にそうです。歯科の領域でもその流れです。「大は小を兼ねる」ことはありません。例えば歯を削るエアータービン(皆さんが「ドリル」とか呼ぶやつです)の大きさも極力小さくなる傾向で、患者さんが嫌がる「キュイーン」てな音も小さくなってきています。
右側が左側に比してサイズも音も小さい
タービンにつけるポイントも、余計な部分を切削しないように小さなものが出ています。
時代は道具も人間の性根も小さくしていくのです。
しかし今回購入したウォール社のバリカンは違います。「デカい、重い、ウルサイ」道具です。デカいんです。持った感じはデュオリアンのネックに似ています。ぶあつい。だから重いんです。文鎮かと思いました。そんでかなりウルサイ。「ブルブルガタブル、ブルブルガタブル」とかいっちゃってさぁ、頭蓋骨にイイ感じの振動をくれちゃうのです。それがやはりロケンロールです。ロケンロールも「ウルサイ」し、「頭蓋骨にイイ感じの振動をくれる」だろう。「刈ってる」んです、な感じが強く出ます。
やはりカッコいい 機能美だな
何でもいいから道具にこだわる、ってイイですね。仕事や趣味も少しだけ良い方に進む気がします。ちゃんと努力して、勉強して、手先が動くように訓練して、道具にこだわる。自分で記していて何だか鼓舞されてきました。あしたからはもっと診療を頑張ろう。
バリカンを購入したから考えたけれど、床屋さんも「手先の訓練と道具の手入れと勉強努力が欠かせない」事を念頭におきながら日々精進して仕事をしているんだろうなぁ、と思います(もちろん他の職業でもそうでしょうが)。手先と道具にこだわる床屋さんを見習って、あらためて歯医者の自覚をもってして患者さんに接していこうと思いました。そういえば歯医者のチェアーは床屋さんのチェアーメーカーも参入しています(あの倒れたり起きたるする機能は、大まかには同じですものね)。
しかし、私が最後に床屋に行ったのは何時が最後だろうか。
バリカンを購入したおかげでかなり物事を考えた夜でした。そんな気持ちを後押しするように明日はIT推進室長とともに小諸で歯科関係の講演会に行ってきます。しっかり学んできます。
しかし診療室がカオスになってきたな。
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